専業主婦の在宅ワーク---実験中 【個人の日記です。】

ネット素人の専業主婦が、本当に在宅ワークで稼げるのか検証中です。自分の日記です。ハウツーではありません。

身軽に過ごす


 バイト代は、全額を下宿先に預ける。

 

その自分のバイト代から、日々昼食代を受け取る。

1日300円。

シャンプーなどの日用品は、仮払いでレシート清算

 

持てる金銭は、今日1日に必要なものだけ。

 

一月分まとめて渡すとロクなことをしない連中で

下宿の教育は小学生のお小遣いレベルから始まる。

 

▼ この続き

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賄いつきのバイト生は昼食代の支給がなく、

現金の工面に難航する。

 

その点、わたしは下宿生の中でも恵まれた方だった。 

この昼食代300円にはレシートが不要。

 

安い食べ物を買って、

残金はタバコ代。

 

数ヶ月前まで、飲みに行けば朝まで15杯。

タバコは一晩3箱。

 

その生活が一変して

タバコは4日でわずか1箱。

もらいタバコはしない。友達のシケモクは平気。

 

お金がない、

本当にない。

 

帰り道の喫茶店には650円のチョコパフェ、

いつかこれを食べるのが夢だった。

 

 

ある日シスター達が物品を持ってきて

 

「あなた達、欲しいものがあれば先に言いなさい」

 

下宿生を優先してくれた。

 

1個10円。靴下、バレッタ、キラキラしたもの。

 

これは何かと訊くと「校則違反の物品」だと。

 

当時、近くの私立高校は

没収したものを返却しないのがルール。

 

こうして施設に寄贈され、後にバザーに出される。

 

シスターはバザーに出す前に、

先にわたし達に声をかけてくれたんだな。

 

善意だった。

 

それをわたしは内心ぶち切れてしまって

 

誰がいるか!

1億円もらってもいらんわ!って

 

心の中で

 

この人達は神に仕える身で、

そんなことも分からんのか

 

許せなくなってしまって

 

そしたら、同じ下宿生の子が

 

あー、これかわいい。

10円かぁ。ええやん!

 

そう言って買っちゃったんだよ。

 

何やってんだ、おまえ買うな、

こういう汚いもん買うんじゃねーよ!って思ったけど

 

めんどくさくて言わなかったら

彼女は勘違いしたのか

 

え? ださいかな? へん? かわいくない?

 

わたしに訊いてきて

 

わたしも

いや別にかわいいんちゃう?って

 

適当な返事をしてしまい

 

 

そういうことじゃないんだよ

なんで分からないんだ

 

あんたと同い年の連中は親の金で高校いって

しょうもない校則違反で私物を没収されてんだよ、

それを10円で買う、

 

あんたには人間のプライドは無いんか

 

そういうことが

伝わらない

 

「被災地に汚れた古着を寄付する」

 

これが失礼なことはみんな知っているのに

 

「校則違反で取り上げた履き古しの靴下を、

家の無い子どもに10円で売る」

 

これが神の下で善意になるのは、なぜだ。

 

そして

「苦労したことのない連中には分からない」

そう思って生きてきて

 

わたしより遥かに苦労をしてきたはずの同じ下宿生が

 

にこにこ笑って、それを買う。

 

「苦労したことのない連中には分からない」

 

いや、

苦労をしてきた連中にも分からないらしい。

 

 

あの時、

「絶対にこういう大人にはならない」と決めたんだ。

  

約25年すぎて

実際「こういう大人」にならずに済んだのか?って

 

わたしは、

子ども用品は大体セカンドストリートだし

子ども服は夫の友達がお下がりをくれる。

 

中古屋もバザーも普通に行く。むしろ好き。

 

この前ある施設が閉じるので挨拶に行ったら、

思いがけず子どもの絵本を大量に頂いた。

 

「見本」

「先生用」

「寄贈」

 

世の中には、謎の絵本が存在する(笑)

 

それに普通の企業は産廃するが

個人のB品やサンプルは、口コミで回っている。

「なぜかタグが反対向いてる」みたいなやつ。

 

野菜は畑で大家さんが配っている。

 

ただし交際費は大切なもの。気持ち多目に。

ランチ代、手土産、お祝いを贈るのは楽しい。

教育費、記念日、季節行事。

必要経費は色々あるが

 

基本的には

生きていくのに大金なんていらないし

 

しかも他人の善意に揚げ足をとるような

無駄なプライドは人生に全く必要ない。

 

「こういう大人にはならない」という生き方より

 

「わたしが未熟でした、わたしが間違っていました」

 

そう言える生き方のほうが良い。

 

今ではシスターも80代後半。

毎年のお便り、時々は招待される。

 

この長い年月を気にかけてくれている。

 

わたしは申し訳なかったと反省しているし

感謝している。

自分自身だって卑怯な人間だと知っていて、

それが取り除かれますようにと願っている。

 

「こういう大人になる」どころか40代で道の途中、

むしろこれからってところかなぁ。

 

あの頃に思っていたのとは違う展開になったけど

今はこんな感じが好き。

しかも今日は花が綺麗だった。花の香りも好き。

 


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