他人のペース
ようやくその人と出会って、初日からメンタル直撃。
▼ この続き
子どもはすぐに打ち解けて
自分１人でしゃべりまくり
彼は子どもの話に相槌をうっていて
わたしは横でボーっと固まっている。
昆虫の話になって
「こないだセミを捕まえてん！！！」
「バッタは？」
「知ってる！(*'▽')」
「カマキリは？」
「知ってる！(*'▽')」
「ヤゴは？」
「ヤゴ？(・_・)」
ここで息子、
ピピピッとアンテナ発動。
（４歳、それなに？それなに？星人の真っ最中）
「ヤゴみたことないかぁ。
虫取り連れていかなあかんな。」
この一言で
わたしは目が点になってしまって
いやいやいや
わたしたち今日が初対面やし
「虫取り連れていく」
子どもと勝手に約束しちゃだめよ
勝手に
「虫取り行く！(^^)！！！」
息子ノリノリ。
その人は
勝手に決めてしまった。
なんかもう、心をかっさらわれた！って、
こんな感じなんやろうなぁ。
わたし一生ここに居てもいい。
でも心臓がもう持たない。。。
１時間ぐらいして時計を見て
「そろそろ子ども寝かさなきゃ・・・」って言ったら
「うん、そうやね。」って
普通に見送ってくれた。
名前も住所も聞かなかった。
「この人だれ？」状態のまま。
本当に虫取り、連れていってくれるのかなぁ。
「勝手に子どもと約束しちゃだめよ」
「もし、その約束を果たせなかったら」
「子どもを悲しませるんじゃないか」
こういうことが脳裏に浮かんで
そして
その頃シンママの友達が破局したばかりだった。
彼女の娘ちゃんも
お相手のことを「パパ」と呼んでいて
一緒に暮らしていた（そして破局）
子どもを巻き込むということ。
プレッシャーが半端ない。
「シンママだけど彼氏が欲しい☆」とか
そういう楽しいノリではなく
どちらかというと
「今から犯行します（捕まったらどうしよう）」
それぐらいのテンション・・・
「好き」と「緊張」と「不安」の全部乗せ。
なんかそんな感じだった。
（ちなみにそのシンママ友達も
今は普通に再婚して幸せファミリー数年目。）
今になって思うこと。
若い頃はみんな「自分の筋トレ」に励む。
自分を鍛えて
目標を立てる
達成する
更なる努力
「目標達成」とか「着々と願望に向かって」
（自分の理想の身体づくり）
こういうことに励むんやが
ある程度、年をとって筋トレが目標レベルに達すると
なんかふと
実は飛べるんじゃないかな、とか
実は超えられるんじゃないかな
そういうことに気付くんだよなぁ。
自室の筋トレを卒業して
外に出て、気球に乗ってみたり
ヨットで大海原に出てみたり
もちろん最初は津波や台風でやられる。
「自然の力」は
自分の思い通りにはならないし
予想外のことをしてきて危険。
だけど一方で、
あたり一面の海のど真ん中で夕日を見るとか
空の上から朝日に出会う
そういう
自分一人では行けない場所に連れていってくれる。
特に女性は色んなものに翻弄される
（夫・妊娠・出産・保育所・働き方や介護など）
だけど「自分の思い通りにならない」のは
ヨットに乗りたてで、
風にあおられることにまだ不慣れだから
そういう時期を過ぎ、
風の力を借りることに慣れて余裕も出てくると
「わあー！わたしこんな綺麗な場所にいたんだ！」
ある日おもむろに気付き、
「自分の理想の身体づくり」よりも
「まだ知らない外の世界」の方に心が向かう。
自分の計画に無い、予想外の人生も楽しめるし
数年前のストレスも、
ちゃんと未来の感動に繋がっていたりする。
今はそんな風に感じるなぁ。
※ もちろん取り返しのつかないストレスもある。ご自愛ください。
当時は筋トレ不充分で大海原に出てしまったから、
「いや、自分にはまだ恋愛は早いんじゃないか。
ああでも好きになってしまった、どうしよう」
彼のことを考えながらボーっと自転車こいで転倒、
通りすがりの人に助けてもらったりと
なんか相当メンタル重症やった。
